文化が変われば対応も変える。英語が話せるとかより大事なのはこの対応力。
ドイツにいる元同僚の家を会社の先輩と私で訪ねた時のこと。
客間に通されて椅子に腰かけていたら、キッチンから彼女の声がした。
「普通の紅茶とマンゴーティーがあるのだけれど、どちらにする?」と。
“マンゴーティー?!!おいしそう~♡”
すかさず、私は「マンゴーティー、プリーズ」と答えた。
先輩は、達者なドイツ語で「どうぞお構いなく。」と答えた。
キッチンで彼女の動きが一瞬止まる。どうすればいいんだ・・・
「じゃあ、二人ともマンゴーティーを入れるわね。いい?」
帰り際、彼女がそっと私のところへ来てささやいた。
「お茶をどっちにするって聞いたんだから、あなたがすぐにこっちにすると言ってくれて助かったわ。日本人が遠慮してあのように言うということは知っているけど、質問に答えてくれないとこっちはどうしたらいいかわからないし困るのよ。」
もちろん、こんな私でも、日本ではあんなにダイレクトに返事はしない。
一応、「すみません、気を遣っていただいて。それじゃ〇〇をいただきます。」
と低姿勢で遠慮がちに言ったりする。
私が知っている中では、ドイツ人は最もダイレクトな言い方をする。
慣れない時は、ストレート過ぎだろうと戸惑ったが、慣れてみるとなんとも気が楽で心地いい。
そのストレートな言い方こそが彼らなりの気遣いなのだ。
欧米人だからといって、みんな同じではない。アメリカ人とドイツ人でも違うし、
イギリス人などは日本人に近い気の遣い方をすると感じることもある。
英語を学んでも対応が日本人そのままでは、相手に不快感を与えることもある。
日本の中でのことなら日本流でいいが、海外に行った時はその国のやり方になるべく合わせるのが礼儀だと思う。
わからなければ聞く。
グローバルな対応ってそういうことじゃないかな。