親が出来る事

親の立派な肩書が子どもを苦しめる!?

エリートな親が気を付けたいこと

親の社会的地位が高かったり、立派な肩書があると、
親に全く非はなくても子どもが苦しんでしまうというケースに
いくつも遭遇したことがある。

「親が大学教授だ。」
「親の学歴が高い。」
「親の肩書がすごい。」
「親がエリートだ。」 

などと、子どもが感じている。

こういう親の子どもであるというだけで、子どもがプレッシャーを感じてしまい、
親に比べて自分はできないなどと思っていれば、
だんだんと自信を失っていく。

学生時代、同級生で父親が物理学者という子がいた。

私から見たら、
「すごいなあ、いいなあ。」だった。

でも、その子はよく言っていた。
「親がすごいなんてプレッシャーでしかない。勉強はできて当たり前だと思われるし、
できなかったら陰で何を言われるかわからない。」

塾でもあった。
両親とも非常に優秀だったが、子どもは勉強が苦手。
いつも進路のことで親とぶつかり塾でも勉強せず親への不満を話して終わりという状態だった。

でも、ご両親は愛情深く子どもが勉強が苦手なら
それなりの道を考えていると語っていた。

「勉強が嫌いなら、大学へいかなくてもいいと思っているんです。」
親の愛情だった。

ところが、子どもの受け止め方は違った。
「どうせ、できないと思っているんだろう。大学へ行かなくていいなんて、
期待されてないってことじゃないか。」

もう一つのケース。

父親は京大出のエリート。無言のプレッシャーが子どもにかかる。

焦ったのは母親。それなりの学校へ行かせないと夫が恥をかく。

成績が悪いと子どもを責めた。
親子で言い争いが絶えなかった。

耐えられなくなった子どもが言った。
「お前(母親)の言うとおりに勉強したら俺の負けだ。だから絶対に勉強はしない。」

成績が下がっても、浪人してでも親に逆らった。

エリートであると思う親は、子どもにかかる無言のプレッシャーに
気付いていないといけない。

更に、子どもを責めたり親のエゴで子どもに期待しすぎるのも問題だろう。

実際、子どもは涙ぐましい程、本心では親の期待に応えたいと思っている。

でも、やってできなかったら自分の無能さを証明してしまう。
それならやらない方がましだとまで考える。

子どもが自信を失う前に、親は子どもに話しておくべきだろう。

世の中はエリートだけでまわっているわけではない。

人に上も下もない。

みんな必要とされている。

親の平等な意識が子どもの心を救えるかもしれない。