勉強法・指導法

勉強が苦手な子だって、やっぱりできたら嬉しい

「できない子」なんて決めつけて大人がその子の可能性をつぶしては絶対だめ。

子どもが学校に行き始めて、テストの点数が低かったり、子ども自身も勉強が嫌いで
やろうとしなかったりすると、

「この子は勉強はできないんだな。」とか
「自分も勉強は嫌いだったから仕方ないな。」

などとすぐに決めつけてしまう親がいる。

その親の思考こそが子どもを勉強のできない子にしてしまう可能性がある。

親に「できない」と思われている子どもはどんな気持ちになるだろう。

言葉に出して言わなくても期待されていないと感じるのではないだろうか。
なのに、点数が悪いと勉強しろと言われる。
できないと思ってるくせに悪いのはどっちだよ。

学校で悪い成績が続くと親もそして本人も
「勉強ができない子」 だと思い込んでしまう。

まわりの子たちも
「あの子はできない。」

などと自然と思うようになる。

そういう中にいるうちに、本人が
「自分はばかだ。」

などと口にするようになってくる。

明るく言ってたりするから、本人も別に気にしてないんだろう。と、まわりは軽く考える。
「勉強なんてできなくたって平気だ。」
そう思ってるのだろうと。

でも、本心はそうじゃないはずだ。
できなくて心の底から嬉しい子はいない。

小学生の頃、クラスに家庭の事情で親元を離れて暮らし少し荒れ気味の子がいた。
勉強はしない。当然、テストの点数は低い。漢字テストはいつも0点。

ある時、友達を思いやらないことに怒った担任の先生が、
クラス全員が協力し漢字テストで全員が100点を取れば許すという課題を出した。

みんなが心配したのは、その子だった。
「いつも0点のあの子が100点取れるだろうか。」

休み時間、放課後、みんなで協力してその子に漢字を教えた。
「できない子」
なんて言ってられない。クラスのためにやってもらうしかない。

「がんばれ! できるよ!」

結果どうなったか・・・

なんと!その子も含め本当に全員が100点を取った!

この時のその子の喜びようは忘れられない。
「100点取った! 100点取った!」

教室中をかけ回っていた。

「できない子」なんて決めつけて悪かった。
その子の喜びはみんなの喜びになった!

子どもの可能性。つぶしてしまうのは周りの勝手な思い込みかもしれない。