親が出来る事

勉強が苦手でもプライドはある 親や先生が勝手に低いイメージを持ったら、子どもの可能性潰しちゃうよ

ある本に書いてあったのだけれど、
周りがたとえば「あの子は勉強ができない。」と思っていると
本当にその子は勉強ができなくなるそうだ。
そして本人も自分はできないと思い込む。

逆に、「あの子は頭がいい!」と周りが思っていると
本当にその子は頭が良くなるそうだ。

頭のいい子は大抵、自分は頭がいいと思っている。

塾講師をしていた時、
中学生の男子生徒を担当した。

ちょっとやんちゃなタイプだけれど、よく話をしてくれる。
いい子だった。

口癖は、
「先生、オレばかなんで・・・」

「そんなのまだわからないよ。君、いくつ? 決めるのは早いでしょ。
 だいたい今までに死ぬ気で勉強したことがある?」

「いや、それはないっす。」
「じゃあ、まだわかんないじゃん!」

その子の親は面談にくると、
「あいつはバカなんで。」

と言う。悪気はもちろんない。
けど、やっぱり、親が言っているからじゃないか。

私は、その子のわかっていないところを分析して、
その子専用のオリジナルプリントを作った。

「君専用のプリント作ったからね。これがわかれば色んな疑問が解けると思うよ。」

ひとつずつ説明していく。

「なるほど! なるほど!」

その子は何回もそう言って一生懸命理解しようとしてくれた。

「ほらっ!ちゃんと説明すればわかるじゃん。ばかじゃないんだよ。」

そして小学校からの話しをしてくれた。

「オレ、学校の先生に、お前なんかやったって無理みたいに言われたんですよ。」
でも、自分だって、ちゃんと納得して理解したいんです。
オレでもやればできるようになりますかね。」

「当然です!まずは自分で自分はばかだなんて思っちゃだめだよ。」

しばらくして、塾で授業のない時に仲の良い友達と集まって何かしている
ところを見かけた。

「先生、オレたち今、問題出し合って勉強してるんすよ!」