勉強法・指導法

「受験に失敗した」とかいうけど、志望校に落ちたらそれって「失敗」なの?

成功か失敗かは、その後の自分次第。余計な罪悪感とか失望感とか持つ必要なし!

世の中では当たり前のように、受験結果を聞いて不合格だったりすると
「受験に失敗しました。」とか言う。

もちろん、行きたいと思って選んだ学校の入学試験が不合格という結果になったら、
すごく残念だし、落ち込むし、辛い。

だから「失敗した。」とか、自分も周りも思う。

塾でも、結果が出ると生徒が報告に来る。

受かった子は誇らしげに、時には保護者の方も一緒に挨拶に来て下さる。

不合格だった子は、何の連絡もなしでそのままということもある。

ある時、ずっとがんばっていた中3生が結果報告に来た。

「先生・・・。あの、結果なんですけど・・・ダメでした。一生懸命教えてくれた先生たちに申し訳なくて・・・すみませんでした。」涙目で報告してくれた。

私はむしろその子の態度に感心した。

よく考えて欲しい。第一志望、第二志望とかあるけれど、どちらもどんなところか
情報として知っているだけで、当然通ったことはない。

なぜ、第一志望に受からないことが「失敗」と言い切れるのか?

もしかしたら、第二志望校の方が自分に合っていたり、
そこに行ったからこそ、素晴らしい出会いだってあるかもしれない。

どちらも行ってみなければわからないのである。
どこに行っても自分は自分だ。

「ダメだった。」と報告に来た子に言った。

「成功か失敗かはこれから決まること。そこでこれからどんな過ごし方をするかで、
本当の結果が出てくるんじゃないかな。」

しばらくして、その子がまた顔を見せてくれた。
「先生、僕この学校で良かったです。すごく楽しいんです!」

良かったね!君の受験は「成功」したね。

ちなみに、不合格は失敗じゃないという話をした時、奥で話を聞いていた熟年講師が叫んだ。

「オレ、大学落ちて浪人したけど、あれって失敗じゃなかったんだ!」

数十年ぶりに心の霧が晴れたらしい・・・笑